門前仲町、二つの門前町
門前仲町駅を出ると、深川不動堂の参道が続きます。この街は、深川不動堂と富岡八幡宮、二つの門前町が重なる場所です。江戸時代から続く街で、下町の空気が濃く残っています。その中に、本を売る店がいくつもありました。
門前仲町は、地下鉄の駅を出ると、すぐに参道のにおいがします。線香の香り、団子の香り。江戸の町の空気が、そのまま残っているようです。
深川不動堂、参道の店
深川不動堂の参道には、お線香やお守りの店が並びます。その合間に、古本を扱う店があります。読経や信仰の本、江戸の物語、落語の本。門前町らしい棚は、ほかの街ではなかなか見られません。
参道の店で扱う本は、ほかの街の書店にはないものばかりです。お経の本、寺の縁起、講談本。門前町の本屋は、信仰と物語が交わる場所にあります。
永代通り、古本屋の棚
永代通りに出ると、古本屋がありました。店先には、時代小説の文庫が箱に並んでいます。江戸の町を舞台にした物語を、実際の街を歩きながら買う。そんな贅沢な読み方ができるのが、この街です。
永代通りは、その名の通り、江戸時代から続く大きな通りです。車の行き交う通りに面して、古本屋の箱が並ぶ。新旧が混ざった風景が、この街らしい。
富岡八幡宮と、江戸の本
富岡八幡宮は、江戸時代から続く大きな神社です。境内のそばには、歴史の本や郷土の本を扱う店があります。深川は芭蕉が暮らした土地で、その足跡をたどる本も置かれていました。
富岡八幡宮の祭りは、江戸三大祭りの一つとされます。祭りの前には、境内のそばの店に、祭りや相撲の本が並びます。街の行事と本屋がつながる風景です。
江戸の町の読書時間
江戸の町では、本は貸本屋から借りるものでした。木場の職人たちが、休み時間に読み物を楽しんだという話が残っています。門前仲町の本屋は、その江戸の読書の記憶を、今に伝えているように見えます。
深川は、江戸の出版の中心の近くでもありました。本を読む文化が早くから育った街です。今も古本屋が残るのは、その流れの先にあるのかもしれません。
深川の夕暮れ
夕暮れ、永代通りの本屋で一冊買って、川の方へ歩きました。深川の街は、本の物語にぴったりの舞台です。買った本は、帰りの電車で開くのが楽しみになりました。