夏休みと、読書の時間
夏休みは、読書の時間が長くなる季節です。学校や仕事が休みの人はもちろん、そうでなくても、夏の夜は本を開きたくなります。暑さで外に出られない日は、冷房の効いた部屋で、一日中本を読む。夏の読書には、そんな自由があります。
夏の読書は、読む場所も自由です。海辺、山の家、冷房の効いた部屋。どこで読んでも、夏の時間は本の世界と重なります。
怪談の季節、涼しい話
夏は怪談の季節です。書店の平台には、夏に合わせて、ホラーや怪談の文庫が並びます。涼しい話は、暑い夜にちょうどいい。私は神保町の書店で、昭和の怪談集を見つけました。古い装丁の本は、読む前から涼しげです。
怪談の読み方は、昼と夜で違います。昼間に読むと、ただの昔話。夜に読むと、部屋の隅の闇が気になります。夏の怪談は、夜に読むと決めています。
夏のフェア、書店の平台
書店の夏フェアは、平台の景色を変えます。「夏に読みたい一冊」「海辺のミステリー」。書店員さんの選んだ夏の本が並ぶと、読書の予定が増えます。私もフェアの棚から、文庫を二冊買いました。
フェアの棚は、書店員さんの「夏の記憶」も並んでいます。子どものころに読んだ本、海で読んだ本。棚を見るだけで、自分の夏の読書も思い出します。
古書店の夏、開店直後の棚
開店直後の古書店は、夏の朝の楽しみです。まだ暑くなる前の時間、神保町や中野の古書店は静かで、棚をゆっくり見られます。夏に読む古い本は、汗をかかずに時代を旅できます。
古書店の夏は、店の人が扇子を置いていたり、涼しげな工夫があります。古い本の紙の匂いは、冷房の風に乗って、読む前から気分を涼しくします。
夜の読書、ベランダの風
夜の読書は、夏の特権です。ベランダの風に当たりながら、蚊取り線香の匂いの中で読むページ。昼間に読むのと違って、内容がじんわり入ってきます。夜更かしの理由が、本なら許されます。
夏の夜は、長い。日が沈んでも、気温はなかなか下がりません。だからこそ、夜の読書に時間をかけられます。昼の暑さを忘れるように、ページをめくります。
夏の終わりの一冊
夏の終わり、読書感想文の季節も過ぎて、私は一冊の文庫を読み終えました。暑さの中で読んだ本は、その夏の思い出と一緒に残ります。次の夏は、どんな本を読もうか。