十二月、棚の色が変わる
十二月の本屋は、棚の色が変わります。入口の平台には、手帳とカレンダー。文庫の棚には、冬の装丁の新刊。クリスマスの絵本は、平置きされて、立ち止まる人を増やします。本屋の一年で、いちばん賑やかな月です。
十二月の本屋は、空気も違います。入口のライトが冬の色になり、平台には厚い装丁の本が並びます。年の終わりの時間が、棚に表れています。
手帳とカレンダー、来年の棚
十一月の終わりごろから、書店には来年の手帳が並びます。私は毎年、この棚の前で長く迷います。大きさ、ページの割り方、表紙の色。一年を預ける道具を選ぶ時間は、十二月の読書の始まりです。
手帳は、来年の予定を考えるための本でもあります。何も書いていないページをめくりながら、来年のことを想像する。十二月の読書の始まりです。
クリスマスの絵本、平置きの時間
クリスマスシーズンになると、絵本の棚が主役になります。子どものいる人はもちろん、大人が自分に買う人もいます。クリスマスの絵本は、読む場所を選ばない本です。プレゼントに一冊、自分に一冊。
絵本の棚は、親子連れでにぎわいます。店の人が、読み聞かせの声が聞こえるように、椅子を置いています。クリスマスの本屋は、街の灯りの中でいちばん温かい場所です。
年の瀬の古書店
年の瀬の古書店は、静かです。年末の掃除をしながら、店の人が棚を整理しています。売れ残った本が値下げされ、おみやげにちょうどいい。私は中野の古書店で、来年の手帳の代わりに、古い日記文学を買いました。
年の瀬の古書店で買った古い本は、誰かが読んで、手放した本です。年の変わり目に、前の持ち主の時間を受け取るような気持ちになります。
十二月の本、暮らしの棚
十二月の本屋は、暮らしの棚も作ります。料理の本、年賀状の本、冬の読書の案内。年の瀬の忙しさの中で、本屋は「もうすぐ新年」の予感を棚で教えてくれます。
暮らしの棚は、十二月の予定と一緒に変わります。おせちの本の隣に、年賀状の本。本屋が一年の終わりを支えてくれます。
十二月の本屋、来年の予定
十二月の本屋で、来年に読みたい本を買いました。季節の棚は、一年ごとに戻ってきます。十二月の本屋は、年の変わり目に、本を選ぶ時間をくれる場所です。