代官山駅、東横線のホームから
代官山駅は、東横線の急行が止まらない小さな駅です。ホームを出て、駒沢通りを渡ると、すぐに街の空気が変わります。代官山は、歩くための街。駅から本屋まで、ゆっくり歩いて十二分の散歩コースです。
東横線の代官山駅は、ホームの上に街がのぞめます。改札を出た瞬間から、散歩が始まる駅です。
蔦屋書店、並木道の本棚
蔦屋書店代官山は、三つの建物に分かれた大きな書店です。並木道に面したガラスの壁の奥に、本棚が続きます。朝の早い時間に開店直後に行くと、静かな棚を独り占めできます。私は旅の本の棚で、長く読みたい一冊を選びました。
蔦屋書店の棚は、テーマごとに「過ごし方」まで選んでいます。料理の本の横に、料理の道具。旅の本の横に、トラベルグッズ。本を読むだけでなく、本の世界に住むような店です。
旧山手通り、カフェと古本
旧山手通りに戻ると、カフェや雑貨店が並びます。その中に、古本を扱う小さな店があります。洋書の文庫、古い絵本、建築の本。代官山の古本屋は、ファッションのように本を選ぶ店が多い気がします。
古本屋の棚には、代官山らしい本が並びます。デザインの本、写真集、洋書。値段は新刊と変わらないこともありますが、古い本の手触りは特別です。
猿楽町の路地、小さな棚
猿楽町の路地を入ると、アトリエのような小さな書店があります。新刊とZINE、海外のアートブックが並ぶ棚は、ギャラリーのようです。一冊ずつ手に取って、背表紙ではなく中身を確かめたくなる棚です。
小さな書店の棚は、新刊が中心です。でも、並べ方はほかの店と違います。一冊ずつ表紙を見せて、間隔を空けて置く。本を「見せる」棚のつくり方です。
本の街としての代官山
代官山は、本屋の密度が高い街です。大きな書店と小さな店が、歩いて五分の範囲に並んでいます。それぞれの棚の個性が違うので、はしごする楽しみがあります。駅前の街で、これだけの本屋が歩ける場所は、東京でも珍しい。
代官山の本屋は、どの店も歩いて数分の場所にあります。大きな店から小さな店まで、半日で十軒近くを回れます。本屋めぐりというより、本の散歩です。
十二分のあとに
十二分の散歩のあと、カフェで買った本を読みました。代官山の本屋は、歩く距離の中に収まるようにできています。次は夜に来て、灯りのついた棚を見てみようと思います。